「キャンプ場の種類」とひとことで行っても、その数は実にさまざま。
中でも環境はキャンプ場の特徴を大きく左右する要素となるでしょう。
山、海、川…どんな環境のキャンプ場かによってギアの選び方、楽しみ方、注意点などが大きく変わってきます。
今回はキャンプ初心者の方に向けて、「立地」に着目して、サイトの種類と特徴をご紹介したいと思います。
キャンプ場には、どんな立地タイプがあるの?
キャンプ場は大きく5つの立地タイプに分けることができます。
- 高原サイト
- 林間サイト
- 川岸サイト
- 海岸サイト
- 湖畔サイト
それぞれのサイトに特徴、メリット/デメリットがあります。
キャンプに行く目的、一緒に行くメンバー、自分が好みとするキャンプスタイルによってサイトを使い分けられると、もっとキャンプが充実したものになるかと思います。
今回は、①~⑤のキャンプサイトのメリットや注意点を紹介していきますね。
高原サイトの『良いところ』と『気を付けるところ』を比較
高原サイトは、地面が芝生になっており「芝生サイト」とも言われています。整備が行き届いており、もっとも過ごしやすいタイプのサイトでしょう。
人気のサイトでは、キャンプシーズンになると高原一面にテントが並ぶ光景もめずらしくありません。

高原サイトの良いところ
地面がふかふかで寝やすい/過ごしやすい
地面が芝生になっているためふかふかしており、寝転ぶととても気持ちがいいです。テント内では軽いマットとシェラフだけで十分快適に眠ることができるでしょう。お座敷キャンプスタイルとの相性も抜群。
タープやテントの設営がしやすい
地面が柔らかいためペグが差しやすく、他のフィールドよりも比較的簡単に設営ができることもメリットとして挙げられます。時間短縮にもなるので、空いた時間を他のことに有効活用することも可能。
子どもと遊びやすい
芝生はボール遊び、バドミントンなど、お子さんと遊びやすい環境でもあります。芝生なら多少転んでもケガをする心配がないので安心です。小さなお子さんとのファミリーキャンプなら間違いなく高原キャンプがおすすめです。
ギアの試し張り/メンテナンスがしやすい
過ごしやすい高原サイトでは新しいギアの慣らしや、テントやタープの乾燥などのメンテナンスを目的に訪れる方も多いんですよ。難易度の高いフィールドでいきなりギアをおろす自信がないという方は、まずは高原サイトで準備してからが◎
高原サイトの気を付けるところ
芝生を傷ませないよう気を付ける
芝生を傷ませる原因は直火の焚き火以外にも、地面を掘り返す、不用意に草を抜く、熱いものを地面に置くなどがあります。知らずしらずのうちに芝生を傷つけていることもあるので、なるべく意識しながら行動しましょう。
タープやテントを用意しよう
高原サイトは一面芝生になっているので、日陰がない部分がほとんどです。日陰部分は人気のため、うまく場所取りができないことも考えられます。日光を遮るタープを用意しておくと過ごしやすいでしょう。
林間サイトの『良いところ』と『気を付けるところ』を比較
林間サイトとは、周囲を木々に囲まれていて、余すことなく自然が満喫できる環境でキャンプができます。
マイナスイオンに包まれたリフレッシュキャンプや、囲まれた木々を上手く利用したキャンプコーディネートなどが魅力です。

林間サイトの良いところ
四季折々の自然を満喫できる
林間キャンプは自然が織りなす四季の移ろいを直に堪能できる魅力があります。春の色鮮やかな草花、夏の優しい木漏れ日、秋の紅葉など…見て触れて癒される環境を満喫できるのは山間キャンプならではです。
木々を利用したギアを楽しめる
木々を利用したハンモック泊、身体のバランスを取りながら遊ぶスラックラインも楽しめます。
アスレチックなどのアクティビティが充実
林間キャンプは近隣にトランポリンなどのアスレチックを併設しているキャンプ場も多く、そういったキャンプ場は子ども連れの方に大変おすすめです。
林間サイトの気を付けるところ
木々を利用したギアは木を傷つけないように
ハンモック等を利用する場合は専用バンド等を使用して木を傷つけてしまわなないように気を付けてください。
虫に注意
林間地は虫が多く生息しているので、虫刺されに気を付けましょう。虫よけ対策をして露出の高い服装は控えるようにするといいでしょう。
靴は防水またはトレッキングシューズがおすすめ
林間フィールドでは地面に落ち葉があります。落ち葉は水を多く吸っているため、ぬかるんでいる可能性が高いです。スニーカーだと簡単に浸水してしまうので防水性の高い靴を履きましょう。トレッキングシューズであれば安心です。
川岸サイトの『良いところ』と『気を付けるところ』を比較
川沿いに設けられている川岸サイト。同じ川岸サイトでも上流、中流、下流によって環境が異なる特徴があります。上流に行くにつれて自然の緑が深くなり、石が大きくゴツゴツとした地面になります。初心者であれば整備された中流付近のサイトがおすすめです。

川岸サイトの良いところ
マイナスイオンに包まれてリラックス
川岸はマイナスイオンの宝庫!自然環境に包まれて心も身体もリフレッシュできること間違いなしです。
渓流釣り、沢登が楽しめる
釣りや沢登など、川岸ならではのアクティビティを楽しめることも魅力のひとつでしょう。中にはバンジージャンプやカヌー、ラフティング体験ができるキャンプサイトもありますよ。
川岸サイトの気を付けるところ
川の増水に注意
川岸サイトでもっとも気を付けなければいけないことは、川の水の増水による事故です。きちんと管理が行き届いたサイトでは増水による事故の可能性は低いかもしれませんが、油断は禁物です。キャンプサイトの指示や勧告はこまめにチェックしておきましょう。
虫に注意
林間キャンプと同じく、川岸キャンプにも虫が多く生息しています。蚊、アブ、ブヨ、ヒルなどに注意しましょう。
海岸サイトの『良いところ』と『気を付けるところ』を比較
山や川だけでなく、海にもキャンプ場はあります。砂浜で過ごすキャンプはいつものキャンプとは一味違った楽しみがありますよ。また、砂浜ではなく海に併設された専用キャンプ場を設けているところもあります。

海岸サイトの良いところ
海水浴とキャンプを同時に楽しめる
海水浴とキャンプを同時に楽しむという贅沢なイベントは子どもにとっては最高の思い出になることでしょう。グループでのキャンプとしてもおすすめです。
海の幸を堪能できる
海が近いということは漁港も近いということ。新鮮な海の幸をそのままBBQコンロで焼いて頂くという贅沢なキャンプ飯を楽しむこともできるでしょう。
海のアクティビティを楽しめる
海岸サイトでは海釣り、ウエイクボード、サーフィンなど海のアクティビティを楽しむ機会もあります。
海岸サイトの気を付けるところ
風が強いためギアの設置に工夫を
海沿いは風を遮るものがないため、テントやタープが飛ばされやすくなります。長いペグを使用して、しっかり差し込むなどの工夫をしましょう。また、テント設営禁止場所ではキャンプはしないように。
お酒を飲んでの遊泳は控える
お酒を飲むと楽しい気持ちになりますが、海では飲酒が原因による海難事故が多発しています。お酒を飲むと判断力や運動能力が著しく低下してしまうため、遊泳は控えるようにしてください。
シャワー施設をあらかじめチェック
海に入ったあとの身体を洗い流すためのシャワーや入浴施設を探しておきましょう。
湖畔サイトの『良いところ』と『気を付けるところ』を比較
湖畔サイトとは湖の周りにあるサイトのこと。静かな水際で過ごすキャンプは川岸や海岸とは違った味わいがあります。

湖畔サイトの良いところ
魅力的な美しい景色
湖畔サイトの大きなメリットはなんといっても美しい景色や空間を堪能できることです。無風状態の鏡のような水面に写った景色の美しさ、水鳥が優雅に泳いでいる姿、穏やかな気持ちにさせてくれることでしょう。静かで落ち着く空間は読書やスケッチにも最適です。
水上アクティビティ
湖畔サイトは場所によって静かなところ、水上アクティビティをウリにしているにぎやかなところなどいくつかのタイプがあります。アクティビティが充実しているところでは釣りやカヌー、ウエイクボードを楽しめるところもあります。
湖畔サイトの気を付けるところ
水難事故に注意
海岸や川岸同様、水周りでは水難事故には要注意です。何度も言いますが、お酒を飲んでの遊泳は絶対に控えるようにしてくださいね。特に川や湖は海とは違い浮力が無いため、溺れやすいので気を付けましょう…。
自然サイトは周辺施設の事前チェックが肝心!
5つの自然サイトをご紹介しましたが、こういったサイトを利用する際に共通して気を付けていただきたいことがあります。
それは、周辺施設チェックです。例えば
- 最寄りのコンビニやスーパーの場所と営業時間
- 最寄りの病院や警察署の場所
- 電波が入る場所の確保
- 管理棟とその連絡先
などは最低限チェックしておきましょう。キャンプにはハプニングはつきものです。万が一何かあった場合、すぐに対応できるようにあらかじめ把握していると安心です。
また、自然が多いキャンプ場を利用する場合には燃料や電池、モバイルバッテリーなどはいつも以上に余分に用意しておいたほうがいいかもしれませんね。
シチュエーションによってサイトを使い分けよう
以上がキャンプサイトの立地別のメリットと注意点、自然サイトを利用する際に把握しておきたい周辺施設情報でした。
それぞれのキャンプサイトにメリットとデメリットがあるので、好みのキャンプ、キャンプメンバー、季節などシチュエーションによって適したキャンプ場を選んでみてください。
同じキャンプでもサイト環境が違うだけで全く違ったキャンプになるところも、キャンプの醍醐味ですよね。
いろんなサイトを巡って、いろんなキャンプの楽しみ方を見つけてくださいね。