テントポールメーカー「DAC」。ヘリノックスの背景にDACの存在アリ。

テントやタープに付属されているポールに刻まれている「DAC」という文字。アウトドア好きの方であれば1度は目にしたことがあるのではないでしょうか?

ちょっと詳しい方は『DACとヘリノックスとの関係』が気になっている方もいらっしゃるでしょう。

実は、私も気になって調べてみたところ、DACとは何やら凄いメーカーみたいなのです!

調べてみて驚いたのは、DACの技術力と作られる品質の高さ。そしてヘリノックス社のチェアを追加購入したくなってしまいました…。

今回はテントポールの世界的メーカーDAC(ダック)とはどういったメーカーなのかDACのポールの魅力とその秘密DACとアウトドアチェアメーカー「ヘリノックス」の意外な関係について徹底的に調べてまとめてみたので、気になる方はぜひ読み進めてみてください。

目次

テントポールでよく見る「DAC」って何者!?

DACは韓国のアルミテントポールメーカー

DACは韓国にあるアルミ製テントポールのサプライヤー。

創設者は「ジェイク・ラー」さんという方です。

もともとジェイクさんはアウトドアやテントとは全く関係の無い生活をされていましたが、アメリカで金属加工や工業力学全般を学んで帰国後、テントポールの製造に着手するようになったのだとか。

ジェイクさん独特の視点とセンスによって次々と画期的なアルミポールが開発されていっただけでなく、技術研究を重ねることで、DAC社はアルミ加工技術にも大変な革新をもたらした存在とも言われています。

一躍世界のテントポールメーカーに

当時、テントポールと言えばアメリカのイーストン社が広くシェアを占めていましたが、DACはそのクオリティの高さと革新的な製品の数々により、瞬く間に世界トップのテントポールメーカーに君臨しました。

DACは、テントを力学的な視点から分析した上で、タフで軽いテントに必要なエッセンスをアルミポールに落とし込むことができる技術力の高さ、そして現代に反り沿ったデザイン性が評価されているのだと思います。

開発、製造、生産設備開発も全て自社で行う

DACでは製品開発、製造は自社で行い、生産設備も全て独自に開発したものを使用しています。

さらに、研究施設、実験施設も敷地内に設置しており、実験と改良が日夜くり返し行われているのです。

開発製造だけならよく聞くお話ですが、機械製造や実験施設まであるとは驚きです。

DACから優れた製品が開発され続け、世界にシェアを広げ続けている理由はこんなところにもあるのでしょう。

DACとヘリノックスの意外な関係

今や誰もが知るアウトドアブランド「ヘリノックス」。

実はヘリノックスはDACで培った経験と技術を駆使して2009年立ち上げられたブランドなのです。つまり、DACはヘリノックスの親会社にあたる存在というわけですね。

もともとは、ジェイクさんの息子である工業デザイナーのヤンさんのアイデアによってヘリノックスチェアが生まれたそうです。

ヘリノックスもDAC同様、韓国に自社を構えているということもあり日本のアウトドアメーカーとのやり取りやコラボもさかんに行われています。

また、近年高まりを魅せる日本でのアウトドアカルチャーにも注目されており、日本マーケットに寄り添った商品開発にも力を入れられているそう。

アウトドアギアに詳しい方なら誰でも一度は耳にしたことのある「DAC」と「ヘリノックス」がまさか思わぬところで繋がっていたなんて、驚いたという方も多いのではないでしょうか?

何故DACポールが世界に評価されるのか?

何故DACのアルミポールが世界的シェアにまで広まりを見せたのか、その魅力や評価の理由を調べてみました。

圧倒的クオリティの高さと理由

ヘリノックスのチェアを見ても分かることですが、DACのアルミポールは丈夫で軽く、適度なしなやかさを持ち非常にクオリティが高い構造になっています。

ポール自体のクオリティも高いのですが、求められる製品の特性に合わせて自在にポールの特性を柔軟に変化させることができる品質をキープしながら多様なポールを作りだすことができる点においてDACは群を抜いています。

DAC商品「TH72M」

DAC社が独自に開発したポールの代表的なものに「TH72M」という製品があります。

こちらは、アルミ、ステンレス、チタン、銅といった金属を配合したオリジナルのアルミニウム合金を独自の加工技術で薄く、強く、軽くポール状に加工しています。

通常、薄く軽いアルミ製のポールは経年による腐食が起こりやすくなるので、ポール自体を厚くして重くなりがちになるのですが、TM72Mでは見事にこのデメリットを克服し、薄く軽く丈夫なポール加工を実現しています。

環境に配慮した製造

DACのアルミポールは品質の高さだけでなく、環境に配慮した製造への取り組みも世界のアウトドアメーカーから評価されるひとつの要因になっています。

アルミポールの加工工程のひとつである「防錆加工」では、被膜を作る際に硝酸やリン酸といった環境や実態に有毒な薬品を排出し、度々そのことが問題視されていました。

DACの研究施設では防錆加工で排出される有害物質を極限まで減らす研究を8年以上続けた後、「グリーンアノダイズド」という独自の技術を開発。

また、製造面や環境に負荷をかけない効率のよいポールの接手の研究など様々な面で持続可能な製品開発に取り組んでいます。

こういった姿勢もまた自然愛好家の多いアウトドアメーカーに評価されているのでしょう。

テントを総合的にデザインする技術の高さ

テントポールは、ポールだけの性質にとらわれているだけでは良いテントは作れないと言われています。

テントポールはテントの強度や居住性にも大きく関わってくるので、テントポールを作る際にはテント全体のデザインを考えた上でポールを製造する必要があるのです。

DACは早い時期からこのことに注目しており、テントデザインに関する研究に力を入れ、自社にテント専用の風洞実験室を構えるなどの取り組みを行っていました。

結果、実践的な研究開発、改良を繰り返すことで他社には真似できない優れたテントポールがDACよりたくさん生み出されきました。

ヘリノックスの「テント」はDAC社長が描いた理想の形だった

2019年にヘリノックスからテントがリリースされる

DACではポールの研究の過程でテントデザインとポールの組合せに関する研究もさかんに行われてきました。

ジェイクさんは工業技術者でありながら、テントデザインのセンスの高さでも注目されるようになります。

ジェイクさんの手によって次々と名作テントとその雛型が完成していきましたが、そこで思わぬ壁にぶつかるようになったそうです。

というのも、DACはあくまでもテントポールメーカーなので、テントデザインをメーカーに提案することはできても、全てが思うような形に製品化されるとは限りません。

メーカーのコンセプトやイメージ、コストによってジェイクさんが理想とする形とは少し違ったものになってしまうことを残念に思うことが多くなってきたそうなのです。

そこでジェイクさんは子会社である「ヘリノックス」で自分の理想を100%形にしたテントを発売することにします。

それが2019年春からリリースされているヘリノックスのテントシリーズです。

ヘリノックスといえばアウトドアチェア有名ですが、テント販売には背景があったのが驚きです。

持てる技術とセンスが余すことなく詰め込まれたテント

ヘリノックスのテントは、DAC創業時からのアルミテントポールの製造技術、ヘリノックスで培われた素材選び、製法技術、加工技術、現代にフィットするデザイン性など全てが存分に盛り込まれたまさに「テントの究極形」とも言える製品に仕上がっています。

特に近年DAC社で力を入れていた、無駄を削ぎ落した上で耐久力を追及しているアルミポール同士の「接手」がテント開発に大きく貢献しているとも言われています。

素材を誰よりも良く知っているからこそつくることができたテント。

少々お値段が高いという声も聞きますが、研究から製造、素材、デザイン、全てにおいて妥協なく作っているので、その品質は間違いのなく一級品でしょう。

タープやシェードも同時リリース。更なる研究へ…

テントだけでなく、タープやシェード等も同時にリリースされています。

丈夫で軽いだけでなく、初心者の方でも設営しやすい構造ジョイントをボールタイプにするなどの工夫遊び心のあるデザインもポイントです。

今後も更なる研究と製品開発が期待されます。

独自の進化を続けるDAC製品に大注目

以上がDACについての情報、DAC製品の魅力やその理由、ヘリノックスとDACの関係についてでした。

DACでは、テントやタープだけにとどまらず、得意のアルミ加工て作った丈夫で軽いアルミペグやタープポール、スコップなど様々な商品の開発にも力を入れています。

近年ではヘリノックスからの派生チームTERG(ターグ)による日常生活に使えるアウトドアアイテム(現時点ではバッグやポーチのラインナップ)が展開されています。

わたしもこの情報を調べていくうちに、改めてDACポールの素晴らしさ、ヘリノックスチェアのクオリティの高さに気付かされ、新たなギアを購入したい欲が高まってしまいました…!

クオリティだけでなく、使いやすさ、どんなシーンやギアとも溶け込めるのに遊び心を忘れないデザイン性が素晴らしいですね。

今後も独自の進化を遂げていくであろうDAC社、ヘリノックス社、ターグに注目です!

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この記事を書いた人

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